[ 小田急 ] (小田原ー箱根湯本)
小田原から、小田急電車で箱根湯本に向かいますが、小田原ー箱根湯本間には特殊な線路事情がありまし
たので、予備知識として少し説明を致します。
鉄道会社の歴史などは省略しますが、元々箱根登山鉄道(ゲージ=1,435mm(標準軌))は、強羅から箱根湯本
を経て、小田原まで運行していました。一方、小田急(ゲージ=1,067mm(狭軌))は、新宿から小田原までの運行
でしたが、箱根への観光客の輸送量を増やすため、小田急が箱根湯本まで乗り入れることになり、その手段とし
て箱根登山鉄道の標準軌の中に1本レールを敷設し、箱根湯本まで3線軌条として乗り入れを開始したのが1950
年8月1日です。小田原ー箱根湯本間は、営業路線としては全国でも珍しい3線軌条区間になりました。
しかし、箱根登山鉄道の車両は小型で輸送容量が少ないため、次第に小田原までの運行本数を減らし、遂
に、2006年3月17日をもって小田原乗り入れが廃止されました。それに伴い、必要な箇所を除いて外側のレール
は撤去されました。ただ、入生田ー箱根湯本間は、入生田に箱根登山鉄道の車庫がありますので、わずか1駅区
間ですが、現役の3線軌条区間として残存しています。
たまたま、3線時代の2005年に箱根を訪れた時に線路の状態を撮っていましたので、今回の報告の中に参考
に写真を入れてお目にかけたいと思います。

2005年当時の箱根板橋駅(箱根湯本方)の3線軌条ポイント

現在の線路 (風祭駅 箱根湯本方 )
2005年(平成17年)の線路 (風祭駅 箱根湯本方 )

入生田車庫
入生田駅に入線する小田原行対向電車(狭軌)
現在の入生田ー箱根湯本間 (曲線のガードレールを入れて6本線路)
最新の小田急「70000系」ロマンスカー (箱根湯本駅)
車側